孫子へ
あなたがこの手紙を読んでいるということは、きっと私が想定していた未来のひとつが訪れたからなのでは、と思っています。
お母さんに「孫子がある壁にぶつかっていたらこの手紙を渡して欲しい」とお願いしていました。
青みが強いリップを買ってしまった、という壁です。
あなたの世代にこの概念や用語がまだ残っているのか定かではないのですが、私が生きている今は、色彩理論をもとにした「パーソナルカラー」というものがあります。
人にはそれぞれ調和する色があり、主にメイクや服に取り入れていこうというものです。
説明するのが面倒くさいのでそこはちょっと調べて欲しいのですが、私はイエローベースの春です。
イエローベースは、「黄み」の色を顔周りに足すと顔の影が減って肌が明るくなったりツヤが出たり目力が出たり血色が出たりします。
あなたが産まれてしばらくして、私はこの子もイエベの春だなと思いました。
でもそれを告げることはせず、こうやって手紙にしたのは、いくつかの気付きがあった上での答えであって欲しいと思ったからです。
バーガンディーのアイシャドウをつけるとなんか目が死ぬな?とか、マット肌だと老け散らかすな?とか、青みピンクのリップをつけるとバブリーになるな?とか(バブリーも調べてくださいね)。
そういう気付きは人生の上で「あった方がいいもの」だと言うと、根性論の押し付けのようになるので言いませんが、仮にあったとしたなら、ある度にきっとあなたがあなた自身を知るタイミングとなることでしょう。
しかし、黄みが入った色のメイクが似合うと分かった後に、次は違う葛藤が出てくるかもしれません。
好きな色より似合う色をつけるのは自分を貫いていないことになるんじゃないか?という葛藤です。※ちなみに私はその葛藤はてんでありませんでした
もしかしたら、そういう類のことは他にもいくつか出てくるかもしれませんね。
惹かれるタイプと幸せを築けるタイプのパートナーが違ったり、うまくこなせる仕事と就きたい仕事が噛み合わなかったり。
私が伝えたいのは、あなたが選んだことは、その時点であなたを貫いていることであり、あなたを押し殺すものではないということです。
方向があなたなのではなく、方向を向くあなたがあなたなのです。だから方向はいつ修正しても変更してもいいのです。ただし、責任の所在はあなた自身にあります。
もし、手紙を読んでいる今、似合うリップの色じゃないとテンションがあがらないと感じるなら、あなたの時代に、似合う色より好きな色を身につけている方がかっこいいという風潮が絶対的にあったとしても、この「忍ばせイエロー」を使ってください。
必ず大きな力となるはずです。
リップカラーコントロールベースとして、口紅の下に使うものなのですが、どんな青みリップもイエベの私たちに対し調和する素敵な色に変えてくれます。
ケイトというドラッグストアで買える人気のブランドのものです。
忍ばせイエローが発売された時、私はすでに40代に突入していたので、ドラッグストアでコスメを買うことはそんなになかったのですが、ケイトが出したリップモンスターという口紅と忍ばせイエローのクオリティは衝撃的でした。
シアーなのにみっちりした発色。
とぅるんぱとぅるんぱ一切の引っかかりがない滑らかなテクスチャー。
密着性の高さとドズバンとした色残り。
私は、メイクレッスンに行く時につけてしまい、何度拭いても「このリップ落ちませんね!」と困らせてしまったぐらいです。
それなのに、唇が全く荒れず、全てはテクニック要らずで唇がキレイに色づくようにできています。
デパートコスメと変わらないという評価でも足りないぐらい傑作中の傑作だと思います。
私はリップモンスターの02がわずかに青み優勢で発色してしまい、顔から浮く印象になってしまったことをきっかけに、忍ばせイエローを買いました。
忍ばせイエローを下地にして重ねてみたところ、見事に02が復活したのを覚えています。 それどころか合う色のリップでも下地にすると素晴らしく可愛い色になるのです。
手持ちのリップで色々楽しめますし、下地にするか上地にするかでもまた雰囲気が変わります。
素の唇の色によっては、単体使いでもモードでおしゃれなリップカラーになるはずです。
こんな口紅は初めてだったので、この忍ばせイエローを孫子に托すことにします。
人生でぶつかる壁はあなたの行く道を遮るものではなく、新たな選択肢を生み出す力でありますように。
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