棺にコスメ

生きてる限りメイクする

【2018公開作 】シネマランキング 【ベスト8】

 

2018年劇場公開作のマイベストシネマ8!

ムービーではなくシネマにしたのは宇多丸さんに倣いました。

振り返ると、超個人的にベニチオ・デル・トロさんの年でした。

 

では、8位からいきます。 

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8位:『ワンダー君は太陽

やはり1年に1度は映画からこういう栄養を摂取する必要があって、そのタイプの今年の最高峰だと思ったのがこちらですかな。

 

7位: 『モリのいる場所

キツツキと雨』や『南極料理人』や『横道世之介』の 沖田修一監督。

とにかく沖田監督の作品が大好きなので必ず観るようにしています。

私の考える沖田作品の魅力は、天才的な間の使い方と一見大きな起伏がないように見えて非常に非常に非常にドラマチックなところです。

世界一押し付けがましくない監督だと思ってます。

ここー!!!とは言葉では表現できない部分の感情が動くんですよね。

癒されたーのほほんのほほんというよりも、沖田さんの映画を観ると、毎回心が確実に体験して何かを学ぶんです。

山崎努さんと樹木希林さんの夫婦のお話。


 

6位:『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』

皆大好き、ミッションシリーズ。皆大好き、イーサンハント。皆大好き、トムクルーズ

ほとんどのアクションをトム本人がやっていることで有名なシリーズですが、私、前作から気付いてしまったんですよね。

トムの類まれなる肉体の強さ、運動神経のすごさ、高いところが怖くないというのは表のアピールで、トムが真にアピールしたいことは「毛根の強さ」だということに。

私の知る限り、男性は40歳前後からその辺が本当に分かれ目になると思うんですよね。遺伝の影響が何より大きいでしょうし、体型とは違い自己管理で努力したところで、くるものはくるっていうやつで。

なるべく強い風が吹いてほしくないっていう人や、風はまだしも不用意に水でびしょ濡れになることだけは何としてでも回避したいって人は結構多くいるはずです。

その点はハリウッド俳優でも一般男性でもそう変わらないと思います。

そんな男性全般の平均的な悩みをもろともしないのが、怪物級スーパースターのトムクルーズ

覚えていますか?前作のミッションインポッシブル/ローグネイションを。

冒頭から飛び立つヘリだか飛行機だかに(忘れてる)乗る為に、強風に煽られながら走りまくってえいやっと掴まるトム。どれぐらい強風かというと、手を離したら即座に身体は吹っ飛びますし、顔の肉だって風によってバタバタ引っ張られてるぐらいの強風。これが同時に髪の毛にも起こっていることを想像してください。

薄くなっていないだけではなく、絶対にヅラじゃないからできるアクションシーンなのです。下線をひくな

極め付けは水中アクションでの毛根自慢!

ローグネイションでは潜水シーンが話題のひとつになりましたが、ゴーグルはつけても水泳帽やマスク的なものの着用はなし。どんな時でも顔と髪は隠さないでイケる。それがトムクルーズ

トムの毛根ともなると、水中でふさふさの髪がゆらぎにゆらぐだけでは全く満足しません。

こんなもんじゃないんだぁー!!僕の毛根はぁー!!ともっともっと見せつける為に、ぐんぐんキツくなる水流シーンを追加!

またもや手を離したら水の中をぐるぐる回っちゃう(実際回るよ)ほどの水流の絶体絶命のハラハラシーンでその強靭な毛根をこれでもかと自慢してきます。

しかも長いんだから、このシーン!

ハリウッド広しといえど、このシーンをトム以外に一体誰が演じることができるでしょうか。

最新作のフォールアウトでも随所で毛根の強さをビンビンに感じることができます。

トムクルーズは現在56歳だそうですが、シリーズ7と8が一気に製作されるみたいですね。

きっと今のトムはどんな毛根アクションシーンを披露するかで頭の中はいっぱいだと思います。見届けましょう。怪物級のスーパーな毛根を。

 

5位:『カメラを止めるな!

実質1位でもいい!それぐらい面白かった!

 

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4位:『ボーダーライン ソルジャーズ・デイ』

2015年公開の『ボーダーライン』の続編になります。

デルトロとジョシュブローリンのツーショットって…その渋さと苦さ、センブリ茶以上!

しかも、VS麻薬カルテルの話だから最初から最後までエグ味しかないです。

私はまず前作の『ボーダーライン』が大好きでして。内容的に「大好き♡」ってキャピれる感じではないんですけど、大好きで。

この映画からくらった衝撃で、結構価値観が変わったというか、うすうす感じていた自分の稚拙さをあぶり出されたというか叩きのめされたというか…傷跡のようにひとつのメッセージを私の中に置いていってくれたのが2015年の『ボーダーライン』なんです。

それが、偶然にもまたもやデルトロさん主演の3位の作品に繋がるという⇩

 

3位:『ロープ/戦場の生命線』

サブタイトルがなんじゃい。

タイトルで尻込まないで欲しいー。すごく真面目な話なのにすごく面白いの!

舞台となる場所はシリアスな環境下で登場人物達の仕事は重い任務なのですが、「ウィットに富んだスピーチをどうもありがとうございました」と挨拶をしたくなるほど、会話や展開は不思議に軽やかな映画です。なんか微妙に恋のすったもんだもあるし。

場所は停戦直後のバルカン半島。デルトロさん御一行は「国境なき水と衛生管理団」という職務に就いています。

物語は貴重な水源である井戸に遺体が投げ入れられたところから始まります。水が汚染されるのですぐに遺体を引き上げないといけないのですが、遺体が重すぎてロープが切れてしまいます。

違うロープを用意しないと…なんですが、これがまぁー大変!

たかがロープですよ?それが手に入らない入らない。理由は観てもらうと分かるんですが、色んな問題が絡み合っていて難航します。

そこで、新人役の女性が一般的な私達の思考で都度「こんなのおかしくない?」という疑問を投げかけます。

その数々の疑問に対してデルトロさんと仲間のティムロビンスさんは特段取り合わず流す(ように見える)のですが…この感じ、このデルトロさん、知ってる…またデルトロさんから私にメッセージがきてる、と思いました。※電波

メッセージを含む最たるシーンがやってきた時、私はトドメを刺されて座りながら立ち尽くしました。

そのシーンとは…ロープを手に入れる機会が訪れた時、目の前のある悲惨な状況に「キャッ!」となって身動きできなかったのは結局女性で、必要な作業を見出して淡々と実行するのは結局デルトロさんなのです。※もちろん新人だからしょうがないのですが

あぁーーーーーーーーー……。ですよ。撃沈。もう逃げられない。

私が何年か越しに再びデルトロさんにより受信したメッセージとは、『「こんなのおかしくない?」って言うのは一番簡単でそれは単なる入り口で、言うだけなら満たされるのはお前の正義感のみで世界は1ミリも変わらないからな(てかそもそも世界がどんなもんか知らないよね?)』というメッセージです。長いわ

綺麗事や感情を無駄に振りかざす暇などなく手や頭を動かしている人達がいる中で、「こんなのおかしくない?」って言うだけって、所詮上澄みの中に一部の淀みを見つけて「はいそこ汚いー!」と指摘しているに過ぎないんだよなぁ。

何かに疑問を持ったとして、その構造全体を知るなんて、いやきっと人生投げ打たない限り(その覚悟があるなら別だ!)100分の1さえ知るなんて不可能なんだから自分の立ち位置と力を見誤らず欲張らない。

私はデルトロさんになりたいわけではなくて、デルトロさんにはなれないということを自覚して生きたいと思いました。

淀みを見つけただけでデカイ声になったり、疑問を持つことによりこの世の仕組みや他者を知った気になったり、何も言わない人が何も思っていない、黙っている人が黙っているだけと勘違いするのはやめたい、ということです。

で、提起するからには言いっ放しではなく未熟でも立場をとって行動する、これをセットにしたいと思います。簡単ではないと思うので、目標ですかね。

デルトロさんのおかげで、私が抱える羞恥心ランキングに「問題提起するだけの安易さを見透かされる恥ずかしさ」がインしました。

映画のレビューとは随分ズレてるんだけど、本当に良い映画なんです。ラストも粋です。実質1位です。

 

2位:『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』

ガーディアンズを愛しています。実質1位です。

ジョシュブローリンはサノス役でここにもいます。羨ましいぐらいずっと良い作品に引っ張りだこだよなぁ。グーニーズのお兄ちゃんがこうなるとはなぁ。

 

1位:『孤狼の血

最高でした。

アウトレイジ以来、任侠系映画が好きになってしまいまして…非常に困ります。

こちらは北野作品の一定の冷めた温度感というか、クールでスタイリッシュな絵や人間模様は微塵もなく、裏も表もカー!!っとひたすら熱い!!泥(どろ)い!!

で、これの役所広司さんはもろにジャパニーズデルトロです。

問題提起の僕ちゃん役は松坂桃李さんなんですが、ジャパニーズデルトロが世の中はお前が考えてるそんなもんじゃないからのぅ!と言わんばかりに(まー言うんだが)真の社会の仕組みを見せる見せる。酷い酷い。

でも役所さんのように肉を切らせて骨を断つじゃないと、強固な仕組みは何も変えられないのよ。。。泣いたー!!ダンカンバカヤローー!!関係ない

最後は桃李さんも大成長!!デルトロさんの道へと進む…。

観ている最中も映画館を出てからも、熱さで身体が火照ってしょうがなかったです。

 

他に観たものをあげると、『オーシャンズ8』、『グレイテストショーマン』、『500ページの夢の束』、『クワイエット・プレイス』、『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』、『モリーズ・ゲーム』、『ウインド・リバー』、『ゆれる人魚』などなど。

ベスト8の時点は『ウインド・リバー』かなぁ。

レンタルを含めたら相当観てます。レンタルした中で一番良かったのは『恋は雨上がりのように』。劇場に行けば良かったーと思いました。

 

皆さんの2018年のベストシネマはどの作品でしたか?

オススメがあれば教えてくださいー!