棺にコスメ

生きてる限りメイクする

私的この漫画がすごい

 

唐突なんだけどやらせてくれ。

 

『王様ランキング』がすごい。

sp.comics.mecha.cc

WEB漫画サイトがいっぱいあってどのリンクを貼ればいいか分からなかったんだけど、私はめちゃコミで読んでいるのでこちらを貼ります。

 

すっごく人気だそうなので知っている方も多いと思うのですが、私はバナーに釣られて最近読み始めました。

最っ高に面白いんだわ。めちゃくちゃすごいんだわ。

 

シュシュさんに「王様ランキングって漫画知ってる?バナーにつられて読んでるんだけどめちゃくちゃ面白い。泣いてる」って送ったら、

「はい!!私もバナーにつられて買って大号泣です!!」

と返ってきまして、やっぱりー!!??と超盛り上がった勢いで今この記事を書いてます。

 

一度読み始めたらぐわっと胸を鷲掴みにされる可愛らしい絵柄と物語の求心力。

なんなのこの、愛しさと切なさと心強さ。全盛期のTKも真っ青。

ポイント加算しまくりなんです。ミリオンポイントセラー。

 

主人公ボッジは時期王を担っている身だが、耳が聞こえず喋れない。

身体の発育が年齢に伴わずずっと小さいままで非常に非力です。

ボッジは「生まれつき欠けている(と一般的には思われる)もの」が多分にあるが、立派な王になりたいという意志があります。

私はいつも「意志と選択の力」を信じています。

そこから生まれたものは先天的な条件や立場を凌駕する力がある、と。

私から見ると、ボッジは紛れもない「意志と選択の王」です。

剣を振り下ろすこともできないボッジが選ぶ武器とは、闘い方とはどんなものなのか。

大事なことが全部詰まってる!

是非教科書に載せて欲しい!

 

他に、私が個人的にこの漫画がすごいと思った点は、ボッジ以外の登場人物の描き方にあります。

幅広い層がこれまで気持ち良さを感じてきたエンターテイメントの公式と、王様ランキングはちょっと新しくちょっと違うのです。

継母、蛇使いでニヤニヤしている人、ストイックな騎士、闘い方の秘儀を授ける師匠などなど、ほとんどの人物といってもいいぐらい、キャラが持つ設定前提と容姿から我々がこうだろうと思い込むテンプレとセオリーをかなり早い段階でくるくるーっとひっくり返していきます。

プチドンデン返しの嵐なんです。

それがもうすっごい新しい。気持ち良い。面白い。すごい。

しかし、物語の紡ぎ方の技法が卓越しているので、それに気付かないぐらいいやらしくないのです。

皆善人じゃないかもしれないし悪人じゃないかもしれない。

これも大事だから!

是非教科書に載せて欲しい!

 

で、途中からロードオブザリング真っ青な奥行きが出てくるんですよ。

それをシュシュさんに伝えたところ、シュシュさんも「分かります。ミランジョが出てきてからの奥行きたるや」と言っていて、「正直途中から理解できてないんだよね」と打ち明けたところ、「え、ちょっと待って!ってなりますよね」って。

なる。

決して抜いて読んでたわけじゃなく夢中でワクワクしたり号泣したりして読んでたんですけど、気付いたらふと真顔になってるというか、「あれ?どういうこと?」って姿勢を正して何ページか戻って読むことになるんです。

ミランジョの奥行きは余す。ありゃ余す。大余り(いい意味で)

朴訥でキュートな絵柄に対し、壮大で強大な世界観と繊細なディテールという構造自体もまたひとつのドンデン返しであり、非常にクレバーな裏切りと類稀なる表現力と推進力に溢れた作品なのです。

とにかく面白いから未読の方は読んでみてください!

カゲ最高!